AIが奪うのは仕事ではなく、不正やモラルのない振る舞いかもしれない

2018年

コラム

最近、気になったニューズウィークのAI関連記事が二つある。

タイトル:「AIが人間の仕事を奪う」は嘘だった

要約

AIが仕事を奪う分野や職種があるのは確か。

ただし、新たに生み出す職業がある。

差し引きすると生み出す方が多いので仕事を奪うとは言えない。

余談

1600人の調査では回答者の90%が仕事の半分はAIによって無くなっていき5年後には消滅すると回答した。

ただし、奪われる対象は自分が携わる仕事はではなく、他人の仕事だと答えた人が91%だった。

また、調査会社によると2020年までに失業する人は180万人に対し新規雇用が230万人で+50万人という。

(人数の対象はおそらく米国内だと思うが、記事文中に正式な表記はない)

タイトル:AIが性差別・人種差別をするのはなぜか? どう防ぐか?

要約

AIにネット上で「白人の若い男性3人」をネット検索させると笑顔の若者がヒットする。

一方で「黒人の若い男性3人」を検索させた場合は、逮捕時の容疑者の写真がヒットする。

また、高給な仕事の広告数を検索させると女性よりも男性への提示の方が多い。

結果を見ると人種差別・性差別が顕著に表れている。

結果の原因の一つはAIに学ばせるデータを選ぶのが人間であるため、選ぶ人間の偏見が結果を左右してしまうというもの。

もう一つの原因は、著作権に基づく公正なデータを得ようとすると公開された捜査資料やウィキリークスなどが集まる。

そして、それらの情報は多くのモノが古く差別的要因を含んでいるためとしている。

解決策についても提示されているが個人的には的を射た答えには思えないので、ここでは割愛。

(解決策など詳細については関連記事のリンクを参照されたし)

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ニューズウィーク 「AIが人間の仕事を奪う」は嘘だった

ニューズウィーク AIが性差別・人種差別をするのはなぜか? どう防ぐか?

独り言

ツッコミどころ

まず、紹介した二つの記事に対するツッコミどころは、

一つ目は、タイトルが『間違ってはいないが正確な表現ではない』点。

AIが仕事を奪うのは事実で、失業と雇用の相対的数字で見ると奪うだけではなくプラスという事。

実際には特定の職種はほぼなくなるわけで、その道のスペシャリストにとっては事実上失業を意味する。

この場合、タイトルは「AIは人の仕事の一部を奪うが、新たな雇用も創出する」ではないだろうか。

二つ目は、人種差別や性差別のある結果をAIが導き出すのは当然。

AIに取捨選択をする能力があって時代背景や地域性・慣習といった要素を合理的に選別する能力が無ければ入力したデータを元にはじき出す。

人間は表立って差別的発言をしない人の方が多数いるが、実際には差別的意識を覆い隠して生きている人もいて出力された結果はある意味正確なのだ。

(自分では表に表していないと思い込んでいても言動の端々をつなぎ合わせると裏の顔や心理は表に浮かび上がるもの)

現段階ではAIが出す答えを人間が取捨選択せざるをえないのが実情と言ったところだろう。

AIが導き出す物がもたらすものは

現在のAIはSF映画などで取り上げる様な感情を持って自ら情報を取捨選択し、人類を不要なものと判断して攻撃を仕掛けてくるような代物ではない。

あくまでも入力したデータを元に予想される、もしくは集大成と思われる結果を出すだけの存在。

繰り返しになるが、今後どのように進化するかは別として現段階では自立した思考を持つ存在ではないので得られる結果は入力したデータの産物でしかない。

現代AIの立ち位置は、もしかすると人間の性(さが)であったり、差別的考えを持っている事などの裏の顔を暴く「モラルの裁判官」なのかもしれない。

今後、AIに人間が求める公平・平等な答えを導き出してもらうためにはデータに正確な日時・場所のデータと共に時代背景のデータを加えて不要な要素を切り捨てられる能力の追加ではないだろうか。

余談

その昔、シフトスケジュール検討の依頼をされて従業員数十人の行動・嗜好・相性分析を手作業で行ったことがある。

退勤や出張スケジュール・作業データなどのデータをPCに入力し、日時と人やグループごとの分析をした。

結果、特定の曜日に特定の不審パターン、または特定のイベントの前後にある種の不審なパターンが見られた。

そこで依頼内容が変更になり、不審なパターン前後の収支・発注データと照らし合わせたところ幾つかの不正が見つかった。

後日聞いたところによれば聞き取り調査の結果不正が事実と明るみに出て数人の依願退職を受けたと聞き複雑な心境に陥った事を思い出す。

当初の目的はシフトスケジュールを考えるための依頼だったのが不正を見つけ出す結果となってしまったのだ。

話しを元に戻して、

この様な処理はAIが最も得意とするところだ。

膨大なデータを入力し、得たいポイントに絞り込んで抽出するとその結果が浮かび上がる。

もしかすると現代AIは、今のままでも不正を暴くツールとしてなら かなり有用かもしれない。

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