時空を超えて「宇宙を支配する法則は何か?」番組まとめ

2018年

NHKで放送されている「モーガン・フリーマン 時空を超えて」

テーマは「宇宙を支配する法則は何か?」

私たちが住む宇宙は極大な宇宙の爆発から極小の粒子の不思議な動きに至るまで深遠な謎に満ちている。

人類は科学知識を発達させることで謎を一つ一つ解明し石器時代からコンピューターの時代へと文明を進歩させた。

しかし、その根本が揺らぎ始めている。

これまで正しいと思われてきた物理法則が間違いかもしれないと分かってきた。

宇宙を支配する本当の法則を発見できるかどうかが人類の未来を左右することになりそうだ。

[番組内容(目次)]

[序章]

[モーガン・フリーマンの話し]

[物理学の基本法則が崩れる!]

[現実なんて存在しない!?]

[量子の世界が目に見える!?]

[量子力学は根本的に間違い?]

[時間と空間の分離が鍵]

[真の主役は正体不明]

[全ては数学で出来ている]

[モーガン・フリーマンからのメッセージ]

[独り言]

[解説]

(番組放送順と多少前後有り)

[序章]

この宇宙が一つの織物(※1)だとすると私たちはその一部として編み込まれているため全体を見渡すことはできない。

見える物は周りのごく一部。

しかし、もし見ることが出来たとしたらどうだろうか。

そして、宇宙を支配する法則を理解できたとしたら。

そんな発見ができたら絶大な恩恵があることだろう。

過去のいかなる発見をも凌駕する科学の解明・大いなる進歩。

地球上の生活を変え、人類という種は永遠の繁栄を約束されるはず。

しかし、限られた命しか持たない人間に宇宙の秘密を解き明かし神の意志を知ることはできるのだろうか。

※1:「織物」はアインシュタインの相対性理論でこの宇宙や世界を説明するときにしばしば用いられる例え。

相対性理論では時間と空間が織物の様に編み込まれた構造として考えると分かりやすいとされているため この表現が用いられている。

[↓↓↓例:中心にある太陽などの巨大重力によって時空=織物が歪められて、歪みに沿って周りを周る地球]

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[モーガン・フリーマンの話し]

初めて学校に行ったときの事を覚えています。

世界がどのように動いているのかを学ぶことになっていました。

校舎の手前まで来て急に動けなくなりました。

この世界の仕組みを理解するなどという大それたことが自分にできるのだろうか。

不安に襲われた自分は、そのまま家に帰ってしまいました。

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[物理学の基本法則が崩れる!]

科学者もモーガン・フリーマンの話しと同じような不安を抱えているのではないだろうか。

宇宙が動いている仕組みについて分からないことは山ほどある。

例えば、ルールを知らずにチェスをする。

ほとんど意味が分からずに途方に暮れる事だろう。

しかし、ルールを知れば目的をもって駒を動かせるようになる。

人類は科学という手段を用いて宇宙の重要なルールを少しずつ発見してきた。

しかし、そのルールが実は間違っていたとしたら。


米・パデュー大学 核物理学者 ジェリー・ジェンキンスと理論物理学者 エフラム・フィッシュバッハの話し。

二人は2006年に これまでの物理法則が崩れるのを発見した。

きっかけはスペースシャトルの宇宙飛行士たちが国際宇宙ステーション(ISS)で船外活動をしているとき太陽フレアが起きた事。

太陽フレアは時々太陽表面で起きる巨大爆発で、これが起きると大量の放射線が発せられ地球の電子・電気設備に障害をもたらす。

宇宙空間では人体にも大きな影響があり命にかかわる。

このときは宇宙飛行士が太陽フレアの影響が到達する前に船内に戻り、大きなニュースにならなかった。

ジェンキンスはこの映像を見た時 量子的な現象がどんな風にデータに記録されるのか興味を持った。

ジェンキンスが注目したのは「放射性原子の放射性崩壊」

放射性原子は不安定で放射線を出しながら別の安定した原子になるまで崩壊し続ける。

今まで放射性崩壊は外部の影響を受けないと考えられてきた。

ただ放射性崩壊のグラフを見ると安定だった直線が太陽フレアが起きた時だけデータに揺らぎが見られた。

その状態が4日間続いた。


フィッシュバッハは、このような事態がなぜ起きたのか原因を探ってみた。

放射性崩壊に関する知識は原子力や核兵器・電子工学・医療機器など幅広い分野で応用されている。

その基本原則が間違っているとしたら現代文明の根幹が揺らぐ恐れすらある。

理論でも応用面でも重大な変化が起きかねない。

ジェンキンスとフィッシュバッハはさらなるミステリーを発見。

放射性崩壊は太陽フレアに影響されただけでなく、地球と太陽の距離によっても変化する様に見えた。

地球と太陽の距離は常に一定ではなく地球が楕円の起動を描いて公転しているため厳密には異なっている。

地球が太陽に近づいた時に崩壊速度が速まり遠ざかると遅くなる様に見えた。

この変化は僅かだが人間に大きな影響を及ぼす可能性がある。

例えば癌患者は癌細胞を殺すため放射線治療を受けることがある。

もし、時期によって放射線量が変化するなら患者の健康を守るためその変化を知る必要がある。


二人の発見は文明の大規模な混乱を防ぐことになるかもしれない。

実際には太陽フレアが発生する40時間前から放射性崩壊のペースに変化が見られた。

そして太陽フレアが収束すると元のペースにもどる。

これを逆に考えれば太陽フレアの発生の予測に使える可能性があるという事。

今後非常に巨大な太陽フレアが発生した場合、すべての人工衛星が破壊される可能性がある。

そうなった場合、テレビ・電話・GPS・インターネットなど現代文明を支えるコミュニケーションシステムが崩壊する。

事前に予測できれば最悪の事態を防げるかもしれない。

フィッシュバッハはこの様な現象がなぜ起こるのか理解する必要があると語る。

これは人類の物理学的知識を総動員して解明すべき謎だと思うとコメントしている。


人類は宇宙の真実をいくつも発見している。

しかし、一つの真実を発見すると、それ以上に多くの謎が現れこの世界の深淵さを思い知らされる。

特に量子力学で扱うミクロな世界では私たちの常識からかけ離れた現象が起きている。

その謎を追求していくと根本的な謎が湧き上がってくる。

そもそも確かな現実など存在するのだろうか?


量子力学は世界を変えた。

現代の多くのテクノロジーは量子力学の研究成果に基づいている。

しかし、私たちはそれを本当に理解していない。

量子の世界は私たちが現実だと思っている世界とは全く別の物だから。

この謎は宇宙の謎を解き明かす上で最大の障害だが、解決できれば最も確実に真実に辿り着ける。

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[現実なんて存在しない!?]

オーストリア・ウィーン大学 アントン・ツァイディンガーの話し。

ツァイディンガーは学生時代初めて量子力学に出会った時に三つの衝撃を受けた。

一つ目は、「信じがたいほどの数学的美しさ」

二つ目は、「予測の驚くべき正確さ」

三つめは、「まるっきり意味が分からない事」

量子力学は万物を構成している素粒子の振る舞いを説明する科学。

量子力学の恩恵でコンピューター・原子力・人工衛星・先端医療など多くの優れた技術が実現した。

しかし、量子力学が示す自然法則は私たちの日常的感覚と相容れないもの。

言ってみれば量子力学のミクロな世界は全く別の法則に支配されている。

例えば量子の「非局所性」

二つの素粒子が遥かな距離を超えて瞬時に情報を共有する現象。

例えば量子のサイコロがあったとする。

一つのサイコロを振って ある数が出る。

そして離れた場所でもう一つのサイコロを振ると必ず同じ数が出る。

この量子の局所性を確かめるため ある実験が行われた。


まず二つの原子に「量子もつれ(※1)」と呼ばれる結びつきを作る。

それから二つの原子を8km離し片方に刺激を与える。

するともう一つの原子の振動も瞬時に変化した。

この実験では町を横切るようにレーザー光線を照射。

二つの原子の情報共有と光りのスピードのどちらが速いかを比較するためだが、結果はレーザーよりも振動の変化の方が速かった。

何故そんなことが起きるのかは分からない。

分かっているのは量子力学的現実と私たちの目に見える現実派全く違うという事。

※1:アインシュタインは この現象を「奇妙な遠隔作用」と呼んでいた。

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量子力学の実験によって導き出されるのは信じられない結果ばかり。

中でも不思議さが特に現れるのは「二重スリット実験」

この実験を見ると現実とは何なのかを考えさせられる。

実験装置は光子と呼ばれる光を一度に一つずつ二つの狭い穴(スリット)に向けて飛ばすというもの。

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スリットは縦長の長方形をしており 二つが左右に並んでいて、その奥には通り抜けた光子がぶつかる壁がある。

光子がぶつかると壁にはその跡が刻まれるようにしてある。

もし光子が粒子なら壁を見るとスリットの幅と合った二つの筋が出来るはず。

でも、実際には複数の筋が波のように左右にずらっと並んで見える。

一つずつ飛んで来たはずの光子がどうすれば波のような模様を作れるのか?

唯一考えられる可能性は一つの光子が二つのスリットを同時に通り抜けて干渉したという事。

言い換えれば一つの光子が二つの場所に同時に存在していることになる。


この実験では さらに奇妙な現象が起きる。

スリットの脇に検知器を置くと波模様が消え、検知器を外すと再び波模様が現れる。

私たちが光子を観察しているかいないかで物理現象が変わるのだ。

だとすれば現実とはいったい何なのだろうか?

光子が通る道を我々の現実に即して考えてはならない。

光子が右か左どちらかのスリットを通る、あるいは同時に通る そのような言い方は適切ではない。

そういった現実的表現を当てはめようとすること自体が不可能。


私たちは量子力学の恩恵を受けながらその根本的な原理は永遠に理解することが出来ないのだろうか。

量子力学が誕生して約100年。

まだ基礎的な事さえ明らかになっていない。

その奥深い真実に近づけたら世紀の大発見。

人類には新たな何かを生み出す事になるだろう。

量子物理学者たちが正しければ私たちは宇宙の根本的レベルを理解できそうにない。

人類は乗り越えられない壁に直面し宇宙を支配する法則を知るという希望は砕かれる。

では彼らが間違っていたら。

宇宙の全てを支配する究極の法則は確かに存在しそれを私たちが見つけることが可能だとしたらどうだろうか。

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[量子の世界が目に見える!?]

量子力学的現実は長い間 説明不可能と考えられてきた。

宇宙の奥深くにある真実は決して理解できないもののように思われた。

しかし、野心的な科学者は量子力学の不可解さを論理的に説明できるかもしれないと考えている。

新たな希望が見つかるかもしれない。


仏・パリ第七大学 物理学者 イヴ・クデーの話し。

始まりは一滴のシリコン。

クデーは振動する液体の上にシリコンの雫を整列させ はねる様子を観察した。

シリコンと液体は触れることがない。

常に空気の層が間に入っているため。

液体の表面で数日間はねさせておく事も出来た。

1,000分の1秒単位で撮れるカメラで撮影した結果、シリコンの雫が量子レベルの物体と同じ動きをする事に気付いた。

これはあり得ない事。

量子の世界と私たちの目に見える世界では全く別の法則が支配しているのだから。

シリコンの雫は量子レベルの物体の様にランダムに動きながら波の様に振る舞う。

波が雫を先導しているようにも見える。

実は周りの波が雫のたどる道筋を作り出している。

雫はランダムな動きにも関わらず幾つかの決まったルートを辿る。

これも量子の世界とよく似ている。

しかし、一般に信じられていることに反するためクーデは自分が見た物が信じられなかった。

物理学の実験は多くの場合は自らの予想を確認する作業。

ところがこの時は全く予想しないものを目にした。

その現象を理解し新たな考え方に適応するのに時間がかかった。


クーデは、はねるシリコンの雫を使って前述の二重スリット実験を再現し大きな成果を上げた。

量子レベルの物質は時には粒子の様に時には波のように振る舞うという通常ではイメージしにくい性質を持っている。

しかし、粒子であると同時に波でもあると言うミステリーがこの実験によって目に見える形で示された。

この実験は量子の世界そのものではない。

それでも粒子と波の関係を表すモデルとして一定の意味を持つと考えられている。

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[量子力学は根本的に間違い?]

米・クレムソン大学 理論物理学者 アントニー・ヴァレンティーニの話し。

彼は この百年近くに渡り量子力学の世界で信じられてきたことは大きな間違いだと主張する。

ヴァレンティーニは20世紀前半に唱えられた既に時代遅れとみなされていたルイ・ド・ブロイ(1892-1987)の理論を擁護している。

電子は時には波、時には粒子ではなく、波と粒子の両方であるとルイ・ド・ブロイは考えた。

粒子を先導する波が存在し、彼はそれをパイロット波と呼んだ。

量子力学には確率の波と呼ばれるものが有る。

これは電子が空間のどこかにあることを示す純粋な数学的概念。

しかし、パイロット波理論は確率の波を現実的な物理現象ととらえる。

瓶を使って例えてみる。

ある島に住む人が紙に書いたメモでメッセージを送りたいと思ったとする。

そこで紙を瓶に入れて栓をし海に投げる。

すると波が瓶を遠くへ運ぶ。

パイロット波は三次元で無く空間の隠れた次元に存在すると考えられている。

それでもこの世界に属することに違いはない。

その考えが正しければ量子世界の物質も目に見える世界の物質も実際には同じ世界に属し同じ法則に従うはず。

我々は表面的違いに惑わされているのかもしれない。

現在の量子力学がミクロの世界を正しく説明しているとは思えない。

その理論に従って考えても むしろ真実から遠ざかっていくばかり。

様々な説が入り乱れているが答えが分からない事と答えが無い事は別。

真実はいずれ分かるだろう。

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[時間と空間の分離が鍵]

宇宙を支配する法則を知るためには量子の世界と目に見える世界が何故違うのかを解き明かす必要がある。

宇宙の根源的仕組みを理解することが出来れば新しい技術が生み出され人類は計り知れないほどの恩恵を受けることになる。

しかし、まだ宇宙の謎を解き明かすには程遠い段階。

明確な答えを探し求めても謎の向こうにさらなる謎が広がっている。

中でも大きな謎は大きなものと小さなものがこの宇宙でどのように共存しているか。


現代の物理学を支える二つの理論がある。

大きなものを扱う相対性理論と小さなものを扱う量子力学。

もし、二つの理論が夫婦だとすれば夫の相対性理論は光りの速度の限界に従う生真面目なエンジニア。

一方、妻の量子力学は常識に捕らわれないアーティスト。

あまりに個性が違い過ぎて上手く行くように思えないが、現実でもたまに見かける通り何故か夫婦円満。

この謎を追求していくと重力に行きつく。

ニュートンやアインシュタインの御陰で私たちは重力について多くの事を理解している。
しかし、量子のレベルにおいて重力が持つ役割や空間の時間に対する量子の効果は分かっていない。

この謎が解ければワームホールと呼ばれる時空に開いた穴を利用して時間や空間を超越した旅が可能かどうかも分かるだろう。

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米・カリフォルニア大学 理論物理学者 ペトル・ホジャバの話し。

彼は相対性理論に基づく重力理論と量子力学の統一について研究している。

この研究には幾つかの可能性が考えられる。

例えば量子力学の考え方が強くなり相対性理論の修正を余儀なくされるパターン。

逆に量子力学が修正され相対性理論に従うパターン。

自然界は階層構造になっている。

多くの層を見れば見るほどこの世界全体がどうなっているのかがよく分かる。

これは現代物理学の最も重要な概念の一つ。

ホジャバにとって自然界を研究することは積み重なった地層を掘り返す考古学の発掘作業に似ている。

人類は複雑な一部を発掘したに過ぎないが幾つかの層を比較することでより多くの事が分かる。


私たちの世界では一体のものになっている時間と空間。

しかし、量子レベルの小さな視点で見ると時間と空間にずれが生じている可能性がある。

ここに一枚の紙を用意して これが時空だと仮定する。

顕微鏡の尺度で見ても表面は滑らかで幾何学的。

これを二つに引き裂いてみる。

引き裂かれた端の部分を見ると近づいたり離れたりしてみると見る尺度によってだいぶ違ったものになる。

遠くから見ると切り口は滑らかに見える。

しかし、近づくとギザギザと不規則な形が見えてくる。

同じように大きなスケールで見れば完全につながって見える時空も小さなスケールで見ればつながっているわけではない。

尺度の変化によって時間と空間が分離することで量子力学の奇妙な法則が現れるのではないかとホジャバは考えている。

時間と空間が分離したら素粒子は特定の時間に特定の場所にいることが出来ない。

そこから量子力学特有の曖昧さが生れるという事。

量子力学と相対性理論の統一は宇宙の法則を理解するための大きなハードルになっている。

しかし、それすらも上回る謎がある。

それは、人類は宇宙のおよそ95%を把握できていないという事。

だが、そのヒントを与えてくれる人物がいる。

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[真の主役は正体不明]

宇宙について知れば知るほど大切なものが欠けていることに気付く。

何か大きなもの、宇宙には目に見えない巨大な何かが存在している。

それは現在のところいかなる手段をもってしても感知できない。

しかし、宇宙の法則を突き止め新たな進化を望むならそれが何であるか解明する必要がある。


宇宙はビッグバンと呼ばれる爆発によって生まれた。

誕生した当初はエネルギーの塊のような存在。

それが時間が経ち温度が下がると固体・液体・気体などの物質が出来始めやがて天体が生み出された。

宇宙を支配する法則を突き止めるにはエネルギーのあらゆる形態を理解する必要がある。

しかし、宇宙の大部分が私たちには理解できないエネルギーで出来ているとしたらどうだろうか。


スイス・CERN(セルン) 理論物理学者 クレア・バレイジの話し。

彼女の研究対象は暗黒の存在で宇宙の壮大な謎。

アインシュタインによればエネルギーと質量は同じもの。

太陽の中心で(核融合が行われ)質量がエネルギーに変わり光によって地球に送られてくる。

でも、この宇宙には太陽のエネルギーとはまったく違うダークエネルギーと呼ばれるものが存在している。

かつての学説によれば宇宙の膨張はやがて速度が衰えるはずだった。

ところが近年の観測によって膨張はむしろ加速していることが分かった。

これは何か未知のエネルギーが存在して銀河どうしを引き離していると考えられる。

地球上では坂なら何もしなくても重力の作用で坂の下の方へ進む。

でも作用する力が無いはずの宇宙で前に進んだとしたら未知のエネルギーが存在するはず。

それがダークエネルギー。


ダークエネルギーが宇宙に占める割合は、

1)宇宙の中で見える通常の物質: 4.6%

2)素粒子ニュートリノ    : 0.4%

3)ダークマター未知の物質  :23.0%

4)ダークエネルギー     :72.0%

全体の95%を占めるダークエネルギーとダークマターは人間に感知することが出来ない。

しかし、確実に存在すると科学者たちは考えている。

何故ならダークエネルギーが無いと計算上は宇宙は自らの重力でつぶれてしまうはずだから。

ダークエネルギーの正体はカメレオン粒子と呼ばれる未知の粒子の副産物ではないかとバレイジは考えている。


ここで宇宙には基本的な力が四つあると考えられている。

四つの粒子とは私たちを地上につなぎとめる重力の他に電磁気力と原子の内部で働く弱い力と強い力。

カメレオン粒子はこれら四つとは違う第五の基本的値肩を伝える粒子。

この未知の粒子がカメレオンと呼ばれるのは見た目を変えることが出来るため。

重い時はノロノロとして力が弱まる。

軽い時は素早く動き回り力が強くなる。

その重さは周囲の環境にどれだけの物質があるかによって決まる。

地球上にはたくさんの物質があるのでカメレオン粒子はどっしりと重くなる。

周囲の物と作用することはほとんどない(※2)

だから、地球上ではカメレオン粒子が発見できない。

でも、ほとんど何もない宇宙空間ではカメレオン粒子は軽くなり遥か遠くに有るものと作用しあう。

そのため宇宙の膨張速度を速めることが出来ると考えられる。

※2:重たいはずなのに周囲の物と作用しないという説明は相対性理論のエネルギーと質量の等価原則からも重力の観点からも矛盾している様に思える。

おそらく例えが良くないだけだろう。

2018年現在ではダークエネルギーは真空のエネルギーが候補の一つになっている。

真空のエネルギーの仮説なら物質が存在するなら真空ではないのでエネルギーは存在せず、宇宙空間の様に真空の場合はエネルギーが現れると考えることができ筋が通る。


カメレオン粒子は最新の加速器をもってしてもまだ見つかっていない。

だが、それは宇宙の至る所に有るはず。

貴方や私の体の中にも。

この変装の名人を見つける手段はあるのだろうか。

カメレオン粒子は極大化極小のどちらかのスケールで姿を現す。

なので衝突型加速器で小さな粒子の動きを見るのが一つの方法。

一方、光の進み方にも影響を与えるかもしれないので遠くの星から来る光の中に影響を探る方法もある。

物理学が電磁気力や原子力の仕組みを解明したことで人類の文明は大きく進歩し私たちの生活も劇的に変化した。

もし、ダークエネルギーの仕組みが解明されたらいったいどのような変化が起こるのだろうか。

ただ、これまでの発見の歴史を考えれば何らかの恩恵が有るはず。

ダークエネルギーという未知のエネルギーを知ることはとても重要と考えられる。

 

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[全ては数学で出来ている]

ダークエネルギーの正体の解明が宇宙を動かす方程式を見つけることにつながるかもしれない。

しかし、それは間違った考え方だという人物がいる。

方程式は宇宙を説明するものでなく方程式そのものが宇宙であり私たちはその中に生きていると言う。


米・マサチューセッツ工科大学 理論物理学者 マックス・テグマークの話し。

物理学者はこの世を上手く説明する方程式を発見してきた。

それは現実そのものが方程式だから。

この宇宙は巨大な数学的構造をしている。

だからこそ数学によって上手く説明できる。

つまり、私たちは数学の中に生きている。

テグマークにとって方程式とは宇宙の窓であり宇宙とは純粋な数学。

空を見てもそこに数字が浮かんでいるわけではない。

しかし、身の回りを注意深く見ると周りに数学的形を見出すことが出来る。


例えばホースで水を撒く。

ホースを上に向けて水を勢いよく出すと水は数学的な形 放物線を描く。

この軌跡はシンプルな数式「y=xの自乗」で与えられる。

放物線は基本的なレベルで自然界に組み込まれている。

重力を受けているあらゆる物質の動きを説明できる。

同じように宇宙も数学的な形に溢れている。

例えば惑星が太陽の周りをまわる軌道は楕円。

何故八の字や四角形ではなく楕円なのか。

物理学者はキッカケさえ見つければあらゆるものに一定のパターンや規則性を見出そうとする。


自然界に組み込まれた数字は極めて重要。

例えば陽子の質量は電子の1,836倍でなく5,000倍に変えたとする。

我々は生きていけない。

自然界の様々な数字を少しいじっただけで太陽が爆発したり原子が崩壊したりして生命は存続できなくなる。

なので、そのような数字は現実の本質を理解するために重要。

テグマークの考え方は量子力学にも適用する。

量子力学で扱うミクロの世界では確定的な物は何一つない。

情報と幾つかの法則に付随する理解の及ばない数字があるだけ。

素粒子の本質は数字の群れに過ぎない。

それらしい呼び名もついているが実際には数字でしかない。

世界の根源にあるのは数字だけ。

ゆえにテグマークにとってこの宇宙は数学そのもの。


究極の方程式が見つかる保証はない。

しかし、百年で人類は大きく進歩した。

かつては夢にも思わなかったような事さえ理解できるようになっている。

そのような方程式を見つけたいなら失敗を恐れずに挑戦を続けることが大切。

もし、テグマークが間違っていて宇宙の根源に数学的ではない何かが存在するなら物理学はやがて行き詰る。

逆にテグマークが正しければ進歩を妨げるのは一つだけ。

私たち自身の想像力不足。

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[モーガン・フリーマンからのメッセージ]

いつか現実という織物(=時空)の全体像を見られるでしょうか。

究極の真実を見つけ理解することはできるのでしょうか。

今の人類はさながら砂に埋もれた小さな三角形を見つけた考古学者。

小さな三角形は巨大なピラミッドのほんの一部です。

全てを見ようと言うのは大それた行為かもしれません。

それでも私たちは一かけらずつ発掘を続けます。

発掘を続けていけば いつの日にか全宇宙を支配する法則を明らかにし、神の意思を垣間見ることが出来るかもしれません。

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[独り言]

単純にダークエネルギーとダークマターについて解明できれば この世の95%を知ることが出来る。

これら二つの物質(?)について何らかの理論が構築されて それが実験によって実証されればノーベル賞は間違いないだろう。

ついでに物質だとしてコントロールすることが出来れば宇宙を一瞬で旅することも可能になるかもしれない。

なにせダークエネルギーは重力に逆らって物質を物から引き離すエネルギー。

反重力と言っても過言ではない。

宇宙を旅することが出来なくても地上でコントロールすることが出来れば巨大クレーンでも持ち上げられない物体も難なく持ち上げ移動することが可能になるかもしれない。

夢のエネルギーとも言えるダークエネルギーについて解き明かされる日はいつなのだろうか。

ただ、ここまで夢物語を書いてきたが個人的にはダークエネルギーもダークマターも物質ではないと感じている。

この世と言う織物=時空は物質が存在するから歪み その歪みを重力と呼んでいるとするのが相対性理論。

それは物質もエネルギーも存在しなければ時空は平らであることを意味する。

個人的には物質もエネルギーも存在していなくても時空は複雑に歪んでいるのではないかと思える。

それをダークエネルギーやダークマターと呼んでいるのではないだろうか。

詳しくは機会があれば投稿してみたいと思っている。

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