「私のまわりはサイボーグ」番組まとめ

2018年

10月11日にNHK BS1で放送された「BS世界のドキュメンタリー」

この日のテーマは「私のまわりはサイボーグ」

この番組内容を分かりやすくするためにまとめてみた。

このドキュメンタリーはフランスとスペイン合作で2017年に発表されたもの。

番組で紹介された技術の中には個人的に将来展望していたうちの幾つかが既に実現もしくは実現間近になっていた事を示し驚いた。

今回は番組内容をピックアップし解説を投稿。

[番組目次]

[色覚障害]

[聴覚障害]

[脳へのインプラント]

[サイボーグを目指す組織]

[サイバスロン]

[トランス・ヒューマニスト]

[解説]

(番組放送順と多少前後有り)

[色覚障害]

公式ページの番組紹介写真に登場する男性ニール・ハービセンの話し。

提灯アンコウの様に太目のガイドワイヤーが頭の後ろから伸びていて先端にはLEDライトかマイクの様な物がついている。

彼は10代の時に色覚異常と診断されたが色の違いを知りたいと思い、色をドレミなどの音階に変化する装置を体に取り付けた。

機械の一部は脳内に埋め込まれていて過去に何度かのバージョンアップも済ませ今ではwifiも備えている。

彼は電波が有ればインターネットにも接続できるという。

(インターネット接続に関する具体的な話しは残念ながらでなかった )

余談

彼に言わせれば白人・黒人・黄色人種は全て橙色だと言う。

違いがあるとすれば明暗だけという事なのだろう。

そう言った意味では彼は人の平等を理性や倫理だけでなく視覚でも捕えられる能力を持っていると言える。

[聴覚障害]

20歳の時に聴覚を失ったエル・パルクの話し。

彼は脳に埋め込んだ装置と取り外し可能な耳かけ式の外部センサーで聴覚を取り戻した。

センサーのボリューム調整をすれば大音響下でも近くの人の話だけ聞き取る事が出来る。

また外部センサーを外せば無音の世界で喧騒から逃れる事も出来る。

さらに携帯電話や音響機器を接続できるのでスピーカーを介さずに直接聞くことができる。

定期的に専門医によりセンサーの調整を行っているが本人はプログラマーなので自身で調整したいと思っているが法的な問題で現在は叶わない。

[脳へのインプラント]

パーキンソン病

脳から異常な信号が出る事で手足などが意識に関わらず急に動く・震える病。

会話がままならない事もある。

ボクシング元WBA・WBC統一世界ヘビー級チャンピオンのモハメド・アリや米国俳優マイケル・J・フォックスが患った事でも知られる病気。

現在は脳深部刺激療法があり、これは二本の電極を脳の中に埋め込み異常信号を抑える。

ただ身に着ける装置がかさばる事や手術後数年で元の状態に戻ってしまう問題があり今後の課題になっている。

アルツハイマー病

今進められている取り組みに記憶の外部バックアップがある。

海外では脳に埋め込んだ電極から記憶情報を取り出して記憶のバックアップを保管しておこうという取り組みが始まっている。

[サイボーグを目指す組織]

バイオ・ハッカーグループを率いる米国ティム・キャノンらの話し。

研究所などの公的機関とは無縁な集団だが、世界各地に有りそのメンバーとも定期的にミーティングを行っている。

彼らは自らの体に特殊な磁石やヘルスメーターに該当する機器を埋め込み実験を繰り返し、新しい機能を獲得し生活を豊かにしようとする。

彼らは様々なチップやセンサーを埋め込んだことで今までと違った感覚を持つ事が出来たと言う。

また埋め込んだチップなどによりパソコンの起動やドアのロックの解除などを行っている。

ただ現在こういった埋め込み手術は医療機関では取り合ってもらえずタトゥーを入れる店などで違法すれすれで行っている。

余談

スウェーデンやオーストラリアでは脳信号を読み取って考えるだけで物を動かすなどの取り組みも行われている。

[サイバスロン]

2016年にスイスで第一回大会が開かれた障害者が競技に挑む国際的なスポーツ大会。

競技は大きく6つに分かれて行われ、

・脳インターフェース部門

・義手部門

・義足部門

・車いす部門

などがある。

参加するのは旧来の用具やコンピューターと接続した用具、埋め込んだ電極とやりとりをする最新式の用具など様々。

日常の動作や正確性や速さを競う大会で次回は2020年に開催予定。

関連記事

毎日新聞 サイバスロン 先端技術で障害者が競う 20年スイスで

[トランス・ヒューマニスト]

2016年の米国大統領選でトランス・ニューマニスト党から立候補した経歴を持つゾルタン・イシュトバンの話し。

彼の持論は、

「完ぺきな人間(※1)を作り出すのに生物学では対応できない」

「これからは機械を使って人間を改造する必要ある」

その他に、

「人体を改造する権利」

「AIが意思を持ったら権利を与えるべき」

とうったえている。

※1:イシュトバンによると完ぺきな人間の一例とは「痛みや苦しみを感じる事が無い」と唱える。

[独り言]

番組の中でも取り上げていたが今後サイボーグを進化させるための障害は「社会や周囲の理解」だろう。

サイボーグと言っても初めに取り上げたいのは「人造人間モドキ」ではなく番組で取り上げた様な義手や義足などの障害を補う用具。

個人的には人が動物と異なる最大のポイントは、

『野生では生きていけない様な障害を持った者でも生きられる術を持っている事、そのような社会を構築する能力』

これを無くしたら人間らしさは無くなるに等しいと思っている。

例えば目の不自由な人が点字を使い、杖を使い、インフラでは点字タイルがあり、周囲の人は気使いをする。

ここまでは社会的に良しだが、頭の中に視覚情報に変わる電子回路などをインプラントするとなると「倫理」「法律」「宗教的」に問題であるという声が上がる。

何事もリスクはつきもので躊躇するなら何もできなくなる。

何でもかんでも門前払いするのでなく試してみたいと言う者や組織に対して寛容であってほしいと個人的には願っている。

追申

個人的には遺伝のため先天的に左側が難聴で、さらに幼少期の事故により後天的にも聞こえなくなった。

私の様な人間は一般多数の者と見かけが少し違うので幼少期は「いじめの対象にもなる(だった)」

その割に視覚障害者や義手・義足の人たちと違って気づかいされることは少ない、というより全くない。

中途半端な障害を持つ者は障害を抱えた上で健常者と同じ能力を求められるため「割が合わない」

話しがそれないうちに戻して、

ここで言いたいのは愚痴ではなく「障害を補うための技術革新に法的・倫理道徳的な障害を設けないでほしい」と言う願い。

障害を持つ者が生活改善のためのサイボーグ化を望むなら認めてくれる社会体系があってよいのではと祈っている。

仕方がない事だと思っているが、健常者の多くは障害者の気持ちや苦労は経験が無いので まず理解出来ないだろう。

ただ経験がないから理解できないと結論付ける事は ある意味もったいない事だ。

何事も訴える人がいるという事は そこに何らかの進歩の種が眠っている可能性がある。

もしかすると その種は将来人類を豊かにするものかもしれない。

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