NHK Eテレ「自動車までできる すごいぞ!タフポリマー」

2018年

NHK Eテレで放送されている「サイエンスZERO」

テーマは「自動車までできる すごいぞ!タフポリマー」

公式ページによると、

「タフポリマーと呼ばれる新素材が誕生」

「プラスチックなどに代表される高分子で出来た物質だが、強い衝撃でも壊れず、切ってもすぐにくっつくなど、常識破りの性質をもつ」

「強さとしなやかさ、そして軽さを兼ね備えることから、さまざまな工業製品への応用が模索される中、ほとんど全ての部品をタフポリマーに置き換えた電気自動車の開発が進んでいる」

「タフポリマーはいかにして生まれたのか?驚異の性質とは?その正体に迫る」

と紹介されている。

[予習]

ゲスト出演する予定の伊藤耕三 東京大学教授は革新的研究開発推進プログラム(以下「ImPACT」に略)のプログラムマネージャーを兼任する。

ImPACTの全体計画はH26年に産官学共同研究のかたちで始まって来年H30年までにプロトタイプカーを製作する予定になっている。

(産官学のうち官=政府は予算を提供する)

ImPACTには多くの大学の他に民間では東レ・ブリジストン・住友化学・日産自動車が加わり燃料電池車をテーマに開発を進めている。

タフポリマーは車体やタイヤだけでなく燃料電池の性能を向上させるパーツとしても開発されている。

関連記事(公式ページ)

ImPACT 全体計画について(PDFファイル)

ImPACT 伊藤耕三プログラム [しなやかなタフポリマーの実現]

ImPACT 超薄膜化・強靭化 「しなやかなタフポリマー」の実現

[独り言]

タフポリマーが実現すると仮に燃料電池の開発が遅れたとしても車体開発さえ進めば自動車関連だけでなく多くの産業で転換期を迎えるくらいの革命的開発になるだろう。

ただ課題は生産性。

例えどんなに金属より軽くて丈夫でも製作コストが同じくらいに抑えられなければ普及しない。

番組で製作コストの話題も出てくれると面白い。

一方燃料電池車は現段階でメリットよりもデメリットの方が問題視されている。

1)燃料補給するための水素ステーションが全国で100カ所程度しかない。

(北海道では整備中が1か所あるだけで現在運用しているところはない)

2)燃料費はガソリン換算でL当り14kmほどで けっしてよくない。

(ガソリン・ハイブリッド車だと30km/L以上の車がある)

3)水素と酸素を結合させるときに出る水が燃料電池主要部分に残り発電効率を下げる。

燃料費はタフポリマーの生産性が向上する事で車体が軽量化し、発電効率に関してはタフポリマー素材を用いる事で効率が向上する可能性はある。

ただ水素ステーションに関しては国がどれくらい本気になって協力するかにかかっていると言えるだろう。

さらに問題なのは燃料の水素を作り出すためのコストと副産物。

水を電気分解して生成すると本末転倒でガソリン生成の副産物を利用するとなるとガソリンの枯渇問題との相反になる。

低コストで安全で公害の元になる副産物を出さない水素の抽出方法の開発が必要になる。

否定的な事を書いたが、それでも様々な方面で技術開発を進める事は大事で、始まりが無ければ結果もない。

関連記事

日本経済新聞 始動した燃料電池車 普及の鍵は「眠れる水素工場」 

水素・燃料電池実証プロジェクト 水素のつくりかた

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