NHK「”腎臓”が寿命を決める」番組まとめ

2018年

NHK総合で放送された「神秘の巨大ネットワーク」

今回のテーマは「”腎臓”が寿命を決める」

酸素が不足すると腎臓から別の臓器へメッセージ伝達物質が放出される。

また高血圧なのに腎臓の手術を行うなど今までの医療の常識を覆す腎臓に備わった機能の数々。

脳や心臓と同じか、見方によっては それらの臓器よりも大事と言えるかもしれない臓器が腎臓。

そんな腎臓の持つ能力と他の臓器との関連性を探る。

今回は番組構成、解説、次回の予告、独り言の順で投稿。

[番組構成]

MCはタモリさんと京都大学の山中伸弥教授(iPS細胞研究でノーベル医学賞受賞者)

アナウンサーに久保田祐佳さん

石原さとみさん北島康介さんの合計5人で進行。

情報はビデオ映像・ゲストを交えたトークの他に、プロジェクションマッピングやCGなどを使って紹介。

目次

[序章]

[酸素不足で腎臓からEPO(エポ)が放出される]

[高血圧と腎臓手術]

[腎臓が血液成分・血圧のコントロール]

[寿命をつかさどる腎臓]

[多臓器不全の謎]

[腎臓を救え]

[次回予告]

[独り言]

[番組内容]

(番組内容順と多少前後有り)

[序章]

1日の尿は1から2Lぐらいだが腎臓では180L作られている。

また腎臓は健康長寿に関わる物質を作り、巨大なネットワークを支える要の臓器。

腎臓は心臓や脳にひけを取らない大事な臓器で何でもこなすスーパースター的存在。

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[酸素不足で腎臓からEPO(エポ)が放出される]

水泳オリンピック選手養成トレーニングでは標高2000mを超える高地でトレーニングしている。

平地での血中酸素濃度は96~99%だが高地トレーニング初日の濃度は88や89%と酸素不足に陥る。

ただトレーニング2週間後になると その血中酸素濃度は平地のレベルまで向上する。

これは肺や心臓が鍛えられたわけではなく、血中の赤血球の割合が平地の40%から43%台へと増えるため。

赤血球を増やす働きをした臓器を探るとそれは腎臓だった。

腎臓は酸素が不足するとEPO(エポ)と呼ばれるメッセージ物質を血中に放出する。

このEPOが骨に到達すると骨が赤血球を増産し血中の赤血球濃度を高めていたのだ。

余談

EPOは日常生活でも少しずつ出ている。

腎臓を患ってEPOを作る事が出来なくなると、その患者は重度の貧血を起こす。

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[高血圧と腎臓手術]

高血圧は世界で10億人以上が悩んでいる病気。

最高血圧が200を超える患者だと10種類前後の薬を服用する事もあるが効果は ほとんどの場合見られない。

そんな中で腎臓をカテーテルで手術(腎デナべーション手術)する事で劇的な改善を見せている。

高血圧患者のほとんどは腎臓が「レニン」という物質を放出しすぎて起きている。

腎デナべーション手術ではレニンを出し過ぎない様に特定の部位を焼き切る。

術前に最高血圧が200以上だった患者が術後は100~110まで改善した例がある。

余談

放送内で手術を行っていたのは心臓の専門医。

不整脈の手術でカテーテルアブレーションという異常信号部位を焼き切る手法があり心臓専門医がこの分野に長けているためと思われる。

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[腎臓が血液成分・血圧のコントロール]

腎臓は血圧コントロールの他に血液を取り仕切る司令塔・管理者的役割をこなす。

実は心臓が送り出す血液のうち1/4は腎臓へ供給される。

その腎臓が行っている成分調整は、塩分・カルシウム・マグネシウム・カリウム・リン・水素イオン・尿酸など。

例えばカリウムは必須元素の一つだが多すぎると不整脈を起こす。

腎不全になると こういった調整が出来なくなるため例えばカリウムを多く含むバナナを食べられなくなるなど生活の上での制限が増える。

余談

筆者は期外収縮・心房細動の不整脈症状に持病持ち。

番組を見てバナナを一日に何本も食べる様な食生活を続けると数週間で不整脈が出やすくなったのを思い出した。

[腎臓の成分調整のメカニズム]

1個の腎臓には糸球体(しきゅううたい)という血液から水分をこしとる器官が100万個ある。

その他にも成分を調整する機関など腎臓は複雑で最も精巧な臓器。

老廃物を含んだ血液>腎臓>糸球体=>原尿(げんにょう)>微絨毛(ビジュウモウ)=>尿1%と成分調整された血液99%になる。

(約180Lを超す原尿が腎臓を通過する事で1%が尿として1~2L排出され、残り99%が180Lで血液として再循環される)

微絨毛には塩分用・カルシウム用・カリウム用などの小さな出し入れをできるポンプがあって不要な分は尿として排出し必要な分は血液に戻す役割をしている。

このように腎臓は心臓同様に休むことの無い臓器。

そして成分調整の判断は腎臓だけで行っているわけではない。

脳・心臓・肺・骨・肝臓・甲状腺・副甲状腺・胃・腸など様々な臓器からのメッセージを元に腎臓が成分調整量を行っている。

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[寿命をつかさどる腎臓]

一般に生物の寿命は体の大きさに比例すると言われている。

例えばネズミは3年・ヒツジは30年・象は70年。

これに対し体の大きさだけでは測れない生き物があり、それはコウモリ30年・人間75年などがある。

これらを血液中のリンの成分量で見るとコウモリや人間は体の大きさの割に少なく。

一方でネズミは多い、象は少ない事と考え合わせると寿命とリンの多少が関わっているようだ。

リンが多いと老化を加速させ、リンが少ない方が寿命が無いわけだが少な過ぎると呼吸不全・心不全・骨軟化症・くる病を引き起こす。

リンについては骨が貯蔵量をコントロールしているが、そのためのメッセージ物質を放出するのが腎臓である。

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[多臓器不全の謎]

先進国の入院患者の5人に1人が腎臓以外の病気でも急性腎障害を発症している。

例えば心不全で血液量が減ると多量の血液を必要とする腎臓にもダメージが及ぶ。

これを心腎連関という。

同様に肝腎連関・肺腎連関・脳腎連関・腸腎連関・骨腎連関といって腎臓は全ての臓器の要であるが故に臓器のいずれかがダメージを受けると腎臓もダメージを受ける。

逆に腎臓がダメージを受けると全ての臓器にダメージがおよび多臓器不全に陥る事が分かってきた。

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[腎臓を救え]

ヨーロッパでの調査では様々な病気で苦しむ人の腎臓を救う事で年間20万人救えるだろうとの試算がある。

腎臓以外の病気でも処方される薬によって腎臓がダメージを負い、弱った腎臓にとどめのダメージを与えていると考えられる。

このため最近は一時的に薬の服用を止め腎臓の回復を待つ取り組みが始まっている。

入院しないまでも日常必要のない薬は飲まない方が良いようだ。

日本では京都大学で腎臓病患者以外に対しても腎臓の専門医が薬の処方に対応する取り組みが始まっている。

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[次回の予告]

次回 第2集は「”脂肪と筋肉”の会話がメタボを治す」

「メタボって何」

「脂肪と筋肉の会話がメタボを治す」

「メタボの意外な仕組み」

「ダイエットに失敗するワケ」

番組まとめ記事↓↓↓

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独り言

番組の中でも紹介されていたが、

『腎臓は沈黙の臓器』

今まで沈黙の臓器と言えば「肝臓」を頭に思い浮かべていた。

薬の服用のし過ぎで劇症型肝炎になることを知っていたが それは一般的な知識としてテレビや紙面で知る機会が多かったためだと思う。

今回は それに腎臓が加わる事になったわけだ。

そうなってくると今までのところ取り上げられていない「膵臓」も気になってくる。

膵臓も沈黙の臓器の一つで肝臓癌と並び膵臓癌は進行が かなり進まないと気づくことが少ない臓器。

また日本で1000万人を超すと言われている糖尿病にも関係する臓器で血液中の糖分の吸収を促すインシュリンを分泌する臓器でもある。

また胃や腸が無くても膵臓の分泌する膵液があれば何でも消化できる。

そのため胃や腸を摘出しても何とか生きられる訳だが膵臓の場合はそうはいかない。

(事故などで膵臓が損傷を受け膵液が体内に出ると周りの臓器が自己消化されてしまうほどという)

番組の中では一切触れられていないだけに気になる存在だ。

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