癌患者の癌は患者の細胞で治せ!遺伝子操作で癌を撃退?

2018年

ニュース

名古屋大学病院が急性リンパ性白血病の患者を対象に再生医療の臨床研究として申請し厚生労働省に了承された。

手法は癌患者の体内から免疫細胞を取り出し、遺伝子操作して攻撃力を高めて戻すというもの。

免疫細胞の中のT細胞に働きかけることで癌細胞を駆逐する「CAR-T(カーティー)細胞療法」と呼ばれている。

この手法は信州大の中沢洋三教授が考案した独自の技術を基に名大と信州大が共同開発。

米国では似た手法の薬があり一回の点滴で効果が出るとされているが、費用が4千万円から5千万円と高額。

名古屋大学病院ではこの費用を10分の1以下になる事を目指すもよう。

関連記事

朝日新聞DIGITAL がん患者自身の細胞、遺伝子操作で味方に 実用化へ前進

余談

癌が厄介なのは患者本人の細胞の突然変異であるという事。

1)自身の細胞の一つなので、また癌細胞が免疫細胞をごまかすため基本的に免疫系は攻撃を加えない。

また、もう一つの厄介な要素は増殖の速さ。

2)通常の細胞分裂が一度に2個に分裂するのに対して癌細胞は3個以上に分裂することがあり、かつ分裂するまでの時間も回数も速い。

さらに通常の細胞は遺伝子の末端にテロメアと言う細胞分裂の記録の様なものを持ち、一定回数の分裂を行うとテロメアも減り 最終的に細胞分裂を止める。

3)癌細胞のテロメアは減ることが無いため生きている限り増殖を止めない。

現在までの癌研究ではテロメアに関する研究や何故増殖が速いかといった研究が主な対象だった。

今回の手法では一番目の免疫系にはたらきかけるというもの。

T細胞には何種類かあるが、推測するにウイルスに感染した細胞や癌細胞を認識しその細胞を殺す=「キラーT細胞」と癌細胞の免疫回避に関わる=制御性T細胞=Tレグにアプローチするものと思われる。

関連記事

ウィキペディア T細胞

ウィキペディア テロメア

独り言

今回の手法が確立されるなら今まで抗体やワクチンを作ることが難しかったウイルスや病原菌にも対処できるのではないだろうか。

抗体は一度病気にかかり、それを克服した時に遺伝子情報が書き換えられる生理現象によって得られる。

今回の遺伝情報の書き換えなら病気にかからずとも人間にとって害がある病原菌やウイルスのストックがあれば対処できるという事になるだろう。

お薦め>>>***人気の記事一覧***

**「エントロピー増大の投稿」を御覧 頂きありがとうございます。**